2016年2月29日月曜日

物語、13個のフェイズ分け。

晴れ時々もちねこです。今日は曇ってます。
今日も、沼田先生の講座を纏めたいと思います。

ストーリーが三幕の構成から出来ると以前の記事で言いました。
『序・破・急』の三幕です。

序…発端
破…展開
急…結末

ですね。
これをさらに、13個のパーツに分けることができます。


(序)

  • 日常…主人公の日常生活―問題点を描く
  • 事件…主人公を日常から抜け出させる
  • 決意…何か起きる事によって、何かを決意させる
(破)

  • 苦境…一人ではやっていけない世界に身を置く
  • 助け…そこで助けが入る
  • 成長…主人公が成長、工夫することでその苦境でなんとかやっていける
  • 達成…成長による喜ばしい状態、ご褒美。思い切り持ちあげる
  • 試練…一転して、もっと苦しい状況に陥る(仲間も居てもいいが一緒に苦しむ)
  • 破綻…破滅する。どうしようもない状況。(読者にも解決法が浮かばない位の)
  • 契機…手がかりを得る。時間制限があると良し。究極の選択の末に変化がある。
(急)

  • 対決…敵対していたものと対決
  • 排除…敵を排除する
  • 満足…問題が解決する

この13個のフェイズに分けられるそうです。
更に、「序」の前に、0個めのフェイズ、「背景」を入れても有効とされます。
背景とは、プロローグの部分です。
敵の様子でもいいし、世界観をぼんやり魅力的に入れてもいい。
「つかみ」の部分です。
苦→助け→達成→試練→破滅→タイムアタック→すべて問題を解決
こういった破の展開の部分が物語の大半を占めてます。




映画「マトリックス」で見てみましょう。
日常、事件、決意……ネオが日常生活から異変に気付き、モーフィアスと接触。
赤の錠剤か、青の錠剤を選べと言われる。
苦境、助け、達成……真実を知り、救世主と言われ、苦境に立たされるも、トリニティ等の助けにより、成長する。ご褒美部分ではトリニティとキスしてるよ!
試練、破綻、契機……モーフィアスが誘拐される。窮地。助けに行く事を決意。
対決……(さて、このマトリックスの面白い所ですが、敵と対決しに行くこのシーン、実は、この「対決」シーンの中に、更に細かくこの「破」の7フェイズが含まれているのです)
……(それはどういう事かというと)

→(苦境)敵地に乗り込む→(助け・成長)トリニティの協力を得る→(達成)モーフィアスを救出する)→(試練)敵の圧倒的な強さを前に絶望する→(破滅)死んでしまう→(契機)死の中で、ネオが救世主として目覚める)→対決

という事です。そして、その後、
排除……敵を倒す。
満足……事件が解決する。
となっています。

こんなに綺麗にスポッと13フェイズが含まれているという。
これがあると、物語が面白くなるということですね。
しかし、ひな型にとらわれてばかりいても魅力的な話にはならないと思います。
伝えたいこと、表現したいことに合わせて、このフェイズを変形させたり、繰り返したり、
重ねて使ったりして、物語はどんどん時代と共に進化していきますよね。

この間、クレしんの「逆襲のロボとーちゃん」を見て、すごく良い映画だと思ったので、
次の日、もう一度見て、物語がどの順で書かれてるのか、シーンを書き出してみたのですが、
2ページ半に収まったそれらは、この13フェイズと比較しても、かなりの変形を施していました。
シーンを追ってみると、「破」の部分が細かく何度も繰り返されていました。
成長→破滅、成長→破滅、みたいに。
そして、「達成」にあたるご褒美シーンですが、ロボになったひろしがみさえに受け入れられて、
「子供達を助けてくれてありがとう」と抱きつかれるところとか、感動的な達成シーンでした。
更に、敵を倒した後に、ロボひろしVSひろしの腕相撲でクライマックスという、
かっこいいシメがあり、すごく良かったです。
あと、クレしんてずるいですよねw 他の映画なら許されない所が、スッと許されてしまう仕様。
「そこ手抜くなよ!」的な所で敢えて手を抜いて説明をはしょり、「そこどうでもいいだろ!w」的な所で結構手が込んでたりする。そのバランスを監督も知ってる筈で、独特の絶妙な面白さになる。

あ、脱線してました。

とにかく今回は物語の13フェイズ構造をお勉強しましたよー。

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ご無沙汰しておりました。復活です。

お久しぶりでございます。モリノ木魚です。 師走まで入院しておりました。今は元気ピンピンで駆け回ってます。 漫画家描きとしてこのブログを始めましたが、 今ではやりたいことがやっと定まって見つかった感じで、 漫画を描くのも勿論好きなのですが、 現在は小説と...