2014年2月27日木曜日

再録[水彩メイキング]動画解説。


『がんばる絵師さんのおもちつき』にて公開されていた、
ようつべの動画メイキングを解説した記事を、好評なぶんだけ再録します。

勝手に解説しちゃってるだけで、管理人の絵ではないですが。

かなり感覚的要素を含む解説ですので、描く時の感覚を想像しながらご覧下さい。

では、再録。









youtubeより、coo1004氏の動画を拝借してきました。
今回はこちらの美しい水彩にクローズアップします。

下絵は平の字さんという方のもので、着色をcoo1004さんが塗っておられます。



0’00”~…背景の着色
既に鉛筆か色鉛筆で線画が描かれています。
真ん中の人物全体のアウトラインを白く残して、水を張りながら周りの背景の淡い色を塗っていきます。
アウトラインのみ、細かく描画するように水溶き絵の具で描き、
アウトラインより手前になるにつれ、大まかにぼかしています。
調和の良さそうな色を選んで、ランダムにぼかすよう、水を張って色を置きます。


1’30”~…詳細部分1・薄く淡い色
アウトラインの色が乾いてから、内側に第一層目の色をつけます。
まずは肌色で人物の肌を塗り、肌色のトーンを確保します。
次にもう一段階濃いオレンジ系で、服や体部分の影になる所を描き込んでいきます。
このとき、背景に掛かりますが、乾いていれば混ざりません。


2’30”~…詳細部分2・模様
ある程度影が彩色できたら、服の模様のストライプを濃い紺色で描き込みます。


3’00”~…詳細部分3・影
帽子や、服の濃い影をオレンジ系を基調として描き込みます。
下塗りの描画で描き込みを細かくした部分や影の陰影がはっきりした部分を
このときから意識して、輪郭を描くように塗っています。
ハイライトを残して、あくまでも影部分と模様を着色しています。


4’00”~…詳細部分4・輪郭
影のトーンで淡く着色された面の周りの輪郭を描き込んでいきます。
面に対する辺のような感じで捉えていいと思います。
かなり濃い色で、細かい線画に近い線を描き込んでいきます。
筆の太さに強弱の調整がきくことを上手く利用して、
線と線の交わる部分を少し太めにしたりして、見栄えよくします。


5’00”~…仕上げ・全体に応用
上記の要領で全部の人物を着色しています。
筆を4本使っていますが、
これは筆ごとに違う色の絵具をつけているため、
一回一回筆を洗ったりパレットから抽出したり、色を作り足したりせずとも、
筆を変えるだけで何度でも前に使った色をロードできるためだと思います。
色を切り替えるために複数の筆を使っているというわけです。
もちろん、筆によって太さや使い心地も違ったりしますので、
「この色は細い線のときよく使うから」とか、
「この色は広い面を塗るときによく使う」など使い分けることもするといいでしょう。


***

以上です。

背景の着色からしていくという方法、アナログならではの水によるぼかしをうまく利用した筆使い。
とても勉強になりました。

絵師のcoo1004様、ようつべのメイキングうpありがとうございました。

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